· 

更年期にともなう【のぼせ】

更年期にともなって生じるのぼせには様々な原因がありますが、今回は年齢とともに進行する陰虚という病態について説明します。2000年以上前に記された中国医学のバイブル『黄帝内経』には女性の身体が7の倍数で変化することが記されており、それによると7×7=49歳で閉経するとされます。しかし近年では環境ホルモン、食生活、居住状況の変化から53~54歳ぐらいで閉経する方が多いように感じます。この年齢にともなう身体の変化の原因の一つと考えられているのが、体内の陰陽バランスの変化です。年齢に伴って体内の陰が減少すると、相対的に陽が増加します。そして湯気が上方に向かうように陽気にも上昇する性質があるので、体内を上昇してのぼせを引き起こします。この状態を正常化させるために漢方では地黄、何首烏、女貞子、旱蓮草、枸杞子などの陰を補う生薬を中心にもちいて治療をおこないます。治療によって体内の陰が増加するにつれて、陽が下降してのぼせがおさまります。だたしのぼせには陰虚以外にも多くの原因がありますので、更年期にともなうのぼせにお悩みの方はトカゲ堂医院にお問い合わせ下さい。