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女性と便秘と便秘薬

女性は月経にともなうホルモンの変動や、気分の変調がが腸に及ぼす影響から便秘になりやすく、内科や薬局で入手した便秘薬を内服している方が多いようです。西洋薬は酸化マグネシウムやセンノシドが含まれたものがほとんどですから、基本的には漢方の芒硝、大黄、センナ、アロエなどと類似した成分です。しかし西洋薬や薬局の漢方薬は便を出す成分だけが含まれているものが多く、これらによる腸管への刺激作用や腸管壁から水分を奪う作用により、長期の服用で腸管の蠕動低下や陰虚と呼ばれる身体の乾燥や冷却機能の低下を引き起こします。したがって中国医学では長期的に下剤を用いる場合は、こういった副作用を起こりにくくするために腸管壁に水分を補給する薬味や、腸管の蠕動運動を促進する薬味を下剤と組み合わせることで、下剤の量を最小限に抑えられるように工夫します。とはいえ腸管メラノーシスなどの影響が出ることもありますので定期的な検査が必要です。したがって頑固な便秘でお悩みの方はむやみに便秘薬の量を増量したりせずにトカゲ堂医院にご相談ください。