更年期、産後、月経前はホルモンバランスの変調が起こりやすく、気分が不安定になりやすい時期です。この時期に仕事や家庭のストレスが加わることで、心の負担が増加して気分の落ち込みが起こりやすくなります。漢方では精神に関係する心の臓を元気にしたり、気を巡らせて心を晴れやかにする薬味を用いることで対応しますが、日々のストレスが多い場合は効果が不十分なことがあります。そのような場合は抗うつ作用を発揮する他の西洋薬と併用したり、心療内科の受診が必要になることもあります。
出産後は急激にエストロゲンやプロゲステロンが低下するため、ホルモンバランスが崩れて気分の落ち込みの原因となることがあります。また出産、授乳、夜泣きなどで十分な休息や睡眠がとれない場合も精神の変調をきたす原因となります。あるいはパートナーの協力が不十分な場合も精神的な負担が増える原因となりえます。漢方では黄耆、人参、当帰、芍薬、地黄などで疲労を回復させるとともに、柴胡、枳実、川芎、香附子、木香などを用いてストレスによる気の滞りに対応します。産後うつは心の弱さではなく、誰でも発症する可能性がある症状です。もし産後の気分の落ち込みを感じている場合は早めにトカゲ堂医院にご相談ください。
月経前はホルモンバランスの変化により乳腺が膨張して張りや痛みを感じることがあります。中国医学では木火土金水の五行で病気を分析しますが、月経前は木に属する血が子宮に集まるため、木の性質が過剰になったり不足したりします。乳房には胃経と呼ばれるエネルギーの通り道があり、これは土に属すと考えられています。また樹木が大地から栄養を吸収して成長するように木と土は密接な関係にあります。そのため木の過不足が生じると土の胃経の巡りが悪くなって乳房にエネルギーが停滞して痛みや張りが生じるのです。漢方では枳実、香附子、川芎、延胡索、木香、苦楝子などの気を巡らす薬味を用いて対応します。この胃経の停滞は胸の張りのみでなく様々な不調に発展することもありますので、生理前の胸の張りが強い場合はトカゲ堂医院に相談ください。
月経にともなう頭痛はQOLを著しく低下させますが、中国医学的には月経前、月経中、月経後で意味合いが変わってきます。今回は月経後の頭痛の原因についての話です。漢方では血は津液と呼ばれる液体成分に営気と呼ばれるエネルギーが合わさったものと考えられており、月経時に血が体外に放出されることで生命活動の原動力となる液体成分とエネルギーが不足して、頭重感、めまい、ふらつき、倦怠感を感じるようになります。治療としては黄耆、人参、山薬、白朮、大棗、甘草などでエネルギーを補うとともに、当帰、地黄、阿膠、何首烏、芍薬などで液体成分を補います。月経後の頭痛は適切な診断と治療により予防を行うことができます。お悩みの方はトカゲ堂医院にご相談ください。
西洋医学では月経不順は月経周期が38日を超える希発月経と、月経周期が24日を下回る頻発月経に分けられます。原因は様々ですがホルモンも分泌異常や、卵巣の腫瘍、多嚢胞性卵巣症候群、甲状腺の機能低下などがありますが、比較的よく遭遇するのがストレスと疲れです。この場合は一時的な場合がおおいのですが、中国医学的には気の巡りを司る肝臓の作用が低下して気が滞る肝鬱という状態が生じることで起こります。この肝鬱がベースとなって、疲れや、食事、睡眠、年齢などの要因が組み合わさって月経周期が長くなるか遅くなるかが変わってきます。漢方では問診と脈診で個々の原因を見極めて、川芎、香附子、木香、枳実、柴胡などの気の滞りを改善する薬草に、血を増やす薬、気を増やす薬、熱を冷ます薬などを組み合わせて治療します。このように詳細な診察が必要になりますので、月経不順にお悩みの方はトカゲ堂医院にご相談ください。
更年期になると寝汗を訴える方が多くいらっしゃいます。ひどくなると、夜間に数回起きてパジャマを着替えなければならない場合もあります。この寝汗を中国医学的に考えるときは、衛気と呼ばれるエネルギーが重要になります。衛気は日中は体表をめぐって皮膚のバリア作用を助けたり、手足の活動の原動力となりますが、活動を必要としない睡眠時は体の深部に入って鎮静を助けます。そのため、もともと更年期にともなう年齢的、精神的、生活習慣的な不調によって体の深部に熱がこもっていると、睡眠時に体内に入った衛気が深部の熱と合わさって増幅されます。そして過剰になった熱が体外に漏れ出す時に寝汗が出るのです。深部に熱がこもる原因は様々ですが、漢方では主に生地黄、玄参、天門冬、地骨皮、土鼈甲、知母、黄柏、旱蓮草などを用いて熱を冷却して発汗を抑えます。ただし体質別に組み合わせを調整する必要がありますので寝汗でお悩みの方はトカゲ堂医院にご相談ください。
月経にともなう頭痛は中国医学的に考えると月経前、月経中、月経後で意味合いが変わってきます。今回のテーマである月経前の頭痛は熱がこもっていることが多いのですが、体質により原因が異なるため一概にそうとも言い切れません。血は営気と呼ばれる熱エネルギーを含んでいますが、月経前は子宮に血が集まることでその熱エネルギーが増幅されます。もともと熱が深部に多い方は月経前に子宮に血が集まることによって熱がさらにこもってしまいます。この熱が頭部に繋がる経絡と呼ばれるエネルギーの通り道に流れると頭痛が生じます。漢方では牡丹皮、丹参、番紅花、紫草、赤芍、生地黄などを用いて血に絡んだ熱を冷まします。月経にともなう頭痛にお悩みの方はトカゲ堂医院で専門的な診察をお願いいたします。
月経時の腹痛、腰痛、頭痛などは日常生活に支障をきたすため、痛み止めを飲んで痛みをやり過ごす方が多くいらっしゃいます。一方で鎮痛剤は解熱作用を兼ねることが多く、体の熱を奪ってしまいます。これを中国医学的に考えると、解熱鎮痛剤によって体の中部の熱が奪われることで胃腸障害が生じ、体の下部の熱が奪われることで腎障害が生じます。また体の上部の熱が奪われれば体表に陽気が巡らなくなって気が停滞して寒さを感じるようになります。月経時の不調の原因は様々ですが、冷えが原因となる場合は痛み止めが子宮が位置する下部の熱を奪うことで、長期的にはかえって症状が悪化する場合があります。したがって漢方治療で冷えを改善させるとともに、痛み止めがどうしても必要な場合は解熱作用の少ないものへと変更するなどの対応が必要です。月経時に痛み止めを頻回に服用されている方はトカゲ堂医院へご相談ください。
月経痛(生理痛)に悩む方は結構多く、腰痛、頭痛、下痢、めまい、胃痛などを伴う場合もあり、日常生活が著しく制限されます。背景に子宮内膜症、子宮筋腫、子宮腺筋症などがある可能性もありますが、中国医学では全てひっくるめて月経時の痛みと捉え、陰陽五行や臓腑経絡などの理論をもちいて個々の原因を漢方的に判断します。月経痛が生じる原因の代表的な物に「瘀血」とよばれる血の停滞があります。たとえるなら細かい血管を中心に血流が滞ることで血の塊が形成された状態です。この血が滞って血管内を移動しなくなると気の流れも連動して滞って痛みが生じます。漢方では血の停滞を改善する牡丹皮、桃仁、丹参、紅花などに気の巡りをよくする川芎、香附子、木香、エンゴサクなどをくわえて対応します。ただし瘀血にくわえて血の不足や体内の熱などの問題が併存していることも多いので、月経痛(生理痛)でお悩みの方はトカゲ堂医院にご相談下さい。
21日 3月 2025
蕁麻疹は食品やストレス、さらには運動がきっかけになって発症するものもありますが、西洋医学的には詳しい原因がわからないものも多く存在します。東洋医学では風や寒気などによって体表が冷えて体内の熱が閉じ込められてしまうことが主な原因とされています。ただし体表の冷え具合や、閉じ込められた熱の程度によって温める薬と冷やす薬の分量を調節する必要があります。たとえば桂枝、麻黄、防風、荊芥などで体表を発散して熱の外出を助けるとともに、石膏、牛蒡子、連翹、黄芩などで皮下の熱を冷ますといった具合です。また再発予防のため、体質に応じた熱の発生源に対する治療も必要になりますので、蕁麻疹にお悩みの方はトカゲ堂医院へご連絡ください。